女王アリの捕まえ方

虫育

女王アリを見たことはありますか?

女王アリは、普段見かけることはできません。なぜなら、巣の奥で働き蟻に守られながらひたすら卵を産む生活をしており、外に出てくることはないからです。
ですが、1年に一度だけ、結婚飛行のシーズン「新女王アリ」達が羽アリとして巣穴から一斉に飛び立つタイミングがあり、そのタイミングであれば比較的容易に女王アリ見つけることができます。
巣から飛び出した羽の付いた女王アリは、飛行しながらオスの羽アリと交尾を済ませます。これを結婚飛行と言います。巣穴から飛び立つ羽アリには女王アリとオスアリの2種類がいるのですが、同じ種類でも身体の大きさが全然違います。一般的に女王アリは大きく、オスアリは小さい体をしています。雄アリはこの時期にのみ生まれ、交尾という役目を終えると死んでしまうそうです。なお、普段道端で見かけるアリさん達は働きアリ(ワーカー)といって、すべてメスのアリです。アリの巣はコロニーと呼ばれ、すべて女王アリが産んだメスの働きアリがそれぞれ役割分担しながら生活をしています。

では、その結婚飛行のシーズン、、いつなのでしょうか。

たとえば日本で一番大きいアリで比較的市街地でも見つけやすいクロオオアリだと、一般的に結婚飛行は5月、湿度と気温が高く、風が弱い日になるようです。本来、地域ごとに少しずつ時期はずれるのかもしれませんが、今年(2023年)は5月17日に全国で一斉にクロオオアリの結婚飛行があったようで、なんとツイッターのトレンドに「クロオオアリ」があがっていました!我が家の息子も17日は庭で1匹、小学校で2匹、合計3匹のクロオオアリの女王を見たそうです。

そして本日(2023年5月21日)、雨上がりで湿度はバッチリ、風が弱く気温は高い、、条件がそろったため、我が家では息子と一緒に複数の公園を回ってクロオオアリの新女王探しにはげみました。

1つ目の公園で、巣穴が大きく広がっており、オスの羽アリと新女王の羽アリが巣から顔を出したり引っ込めたりしているクロオオアリの巣を見つけました。結婚飛行の瞬間に立ち会えたら…と思い、しばらく眺めていましたがアリ達が警戒してしまったのか飛び立つ姿を見ることはできませんでした。

結局、3つの公園を回り、クロオオアリの新女王を見つけることはできず・・・あきらめかけたところで、息子がクロヤマアリのオスの羽アリの死骸を複数発見!
オス蟻の死骸があるということは交尾をした新女王のクロヤマアリがいるはず・・・!と周囲を探したところ、羽を既に落として、新しい巣穴の場所を探しているクロヤマアリの新女王を発見!

目的の女王ではなかったけれど、偶然クロヤマアリの女王アリを見つけることができました。早速ケースに入れて飼育開始したので卵を産んでくれるのを楽しみにしています^^

なお、通常、クロヤマアリの結婚飛行は6月と言われていますが、今年は暖かいためかタイミングが少し早まっているようです。

以上、マニアックな話で恐縮ですがどなたかの参考になればうれしいです。

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