バタフライサンクチュアリーはセブのダウンタウンの西に位置し、昆虫好きの息子にとっては、生物多様性、特に蝶の生態について学ぶのに最適な場所でした。
入場料金は大人1人100ペソ。子ども1人50ペソです。(2023年8月現在)
所要時間は、通常は1時間程だと思います。
こちらのバタフライサンクチュアリは、クアラルンプールのバタフライパークとは趣向が異なり、個人宅に訪問しているかのような感覚の場所でした。個別に沢山質問することもでき、また、蝶と実際に触れ合うこともできました。
看板がかなり老朽化していたので、入口で不安になりましたが、中に入ると、創業者(故ジュリアンジュマロン教授)の娘であるマダム・ジュマロンさんが、案内をしてくれました。
とても素敵で情熱的な女性で、彼女からは生き物に対する愛情を感じることができました。
蝶のライフサイクル、蝶と蛾の違い、色の違い、捕食者、サイズによる寿命の違いなどについて子どもにもわかりやすい言葉を使いながら詳しく説明をしてくれました。
室内には沢山の標本がありましたが、日本から寄贈されたという標本もたくさんありました。
また、故ジュマロン教授はアーティストでもあったそうで、蝶々の羽の模様や色を使った奥行きのある幻想的な絵画も沢山見せて頂きました。
外に出ると蝶が放し飼いの状態で飼育されていたので、訪問する際は、蝶を引き寄せやすい赤など明るい色の服を着ていくと良いかもしれません。
外に出ると故ジュマロン教授の息子さんが、「Are you Japanese?」と声をかけてきてくれました。彼は、「チョウ、タマゴ、ヨウチュウ」など蝶に関する日本語を知っており、息子に日本語を交えて一生懸命説明してくれました。そして、息子が虫が大好きなことを話すと、なんと虫取り網を持ってきてくれました。
最初にお手本を見せるかのように、フィリピン最大の蝶、コウトウキシタアゲハを捕まえて下さいました。鱗粉が取れないように蝶の正しい持ち方も教えてくれ、そのまま持たせてくれたので息子は大興奮でした。
その後は、なんと虫取り網で息子に好きな蝶々をつかまえていいよ!と言って下さり、自由に蝶々を捕まえては観察したり、ということを沢山させて頂きました。どんな小さい蝶を捕まえた時も沢山ほめて下さり、、本当に素敵な方で貴重な経験をさせて頂きました。
息子が蝶採りに熱中している間、彼とたくさんお話することができました。お姉さん同様に蝶や生き物の知識がとても深く、また、その知識をみんなに広めたいという強い情熱を持っておられる方でした。セブ島では残念ながら知識がないために、蝶々の鱗粉が目に入ると失明するから!などの誤った情報を信じて蝶を大量に殺してしまう人たちがいたり、自分達が知らない動物を見つけると、悪魔の化身だ!と思い込んで殺してしまったり、、そういった悲しいことも起きてしまっているということでした。
ぜひ、そういった誤った情報に振り回されず、みんなが正しい知識を持って蝶や生き物と共存する世界を作っていきたいと熱く語られていました。
ご高齢のご兄弟が経営しているようで、施設の老朽化も見られましたが、ぜひこの素敵な場所を守っていって頂きたいなと思いました。
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